ONKYO DP-S1

    ONKYO DP-S1は2017年発売のデジタルオーディオプレーヤーです。

2016年あたりのDAPのシェアはAstell&KernとSONYの2社の比率がまだ大きかったように思います。でも当時の私はAstell&Kernの第2・第3世代は全く興味がなく、FiiO、Cayinなども今ほど洗練された製品ではなく、WALKMANの音はあまり…と言う状況でした。

そんな中、DP-X1でポータブルDAPに参入したONKYOが小型のDAPを開発中とのことでした。小型DAPが目当ての私は首を長くして待っていて、発売日に予約して購入したのがONKYO DP-S1でした。

しかし「1年もたたないうちに半額に値崩れするし」「音質改良版のDP-S1Aがすぐに出る」など、発売当初に買った私としてはえらい損をした感じが否めません。


DP-S1の音質ですが「ウォームでもクールでもなく中庸」に感じます。これといった味付けや偏りは感じません。つなげるイヤホンの音がそのまま活きると思います。今の基準で聴くと立体感や分離・解像感はさほど高くはないとは思いますが、でも飽きない音造りだと思います。

ONKYOのDAPは、ESS DACの「デジタルフィルター(SHARP/SLOW/SHORT)」を切り替えることができます。他にも「BTL駆動とACG駆動」の2種類のバランス駆動、アップサンプリング、Hi-bit 32、ロックレンジアジャストと音質カスタマイズが非常に充実しています。イコライザだけではすませないところに「オーディオメーカーのこだわり」を感じますね。


Android OSではないので機能はかなり制限されますが、発売当時には珍しくストリーミングにも一部対応していたりと先見性も感じますが…。「おっ、radikoがバランスで聴ける」と思って喜んだんですが、DP-S1用radikoは「タイムフリー未対応」というなんとも残念な仕様で。しかもネットラジオはそもそも音質がイマイチで、音のいいプレイヤーだと逆にアラが目立つだけで、スマホでタイムフリーで聴いた方が100倍使い勝手が良いことに気づくというなんともアレな…。

でも、歴代のDAPで一番外出のお供をしてくれたのはこのDP-S1でした。小さく軽いので「出かける時に迷わず手に取れるので」かなりマメに持ち歩いていましたね。

充電が全くできない故障があり買い替えを真剣に悩んだのですが、結局有償で修理してまだ手元に置いてあります。今は一軍は退き「イヤホンのエイジング担当」で余生を送っております(笑)。

2018年以降、ONKYOからDAPの新製品の発表・発売はありません。理由はどうあれとても残念です。現在は中国メーカーの台頭が著しく群雄割拠でますます厳しい環境だとは思いますが、ぜひONKYOの(というか国産の)DAPの新製品を手にしてみたいです。


• • •


追記:2021年1月にボリュームが壊れました。落としたりしたわけではなく、“使わずに置いておいただけ”なんですけど…

久しぶりに使おうとしてボリューム上げようとノブを一方向に回しても、ボリュームが20以上急に上がったり10下がったりしたかと思うと全く反応しなくなったりという感じ。おそらくボリュームノブの故障でしょう。ボリュームノブについては新品でもグラついてカタカタ音を立てるありさまで、発売当初から不評でしたからね。

「DAP Control」というスマホアプリでボリューム操作すればいいやと思いましたが、iOS14未対応で立ち上がりませんでした。もうアップデートも数年止まってます。

追記;Appleの新しい証明書に対応して動くようになりました!

追記:ONKYOの家庭用AV事業が売却されることになりました。イヤホン・DAP作る余裕はなさそうですね。



0コメント

  • 1000 / 1000